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エッセンスは<トム・フォード> |
オーダー事例2度目のご登場のH様。
2008年12月10日更新の「洗練されたノーフォークジャケット」では、ゴルフやオフタイムetc.に着用目的の千鳥格子のジャケットをオーダーして下さいました。
(こちらも是非ご覧になって下さい。) |
今回のご来店ではH様ご自身から、今までのイメージを一新したいと強くご要望がありました。
そこでH様が見て欲しいと提示して下さったのが、3枚のカラーコピーでした。そこには、今シーズンの「トム・フォード」コレクションがズラリ。トレンドカラーである明るいブルーのグラデーション・コーディネイトは、モード感たっぷりの洗練さにブルーの持つ爽快感が絶妙にマッチしていました。
トム・フォードと言えば個人的に思い浮かべてしまうのは、映画007「慰めの報酬」です。この作品では歴代のボンドとは一味違うボンドを主演のダニエル・クレイグが熱演し劇中では、トム・フォードのスーツやコートを見事なまでに着こなしていました。007の乗り回す車と言えばイギリスの高級車「アストン・マーティン」ですが、何と!H様このスペシャルな車を所有されているとお聞きし言葉を失いました!!!
H様は一言で言って「黒好き」。モード業界では常にトレンドカラーの筆頭にあげられる色ですが、それだけにマンネリになりやすく変化を要求される色だと思います。筋金入りの黒好きH様ですが、今回のテーマは「ブルー」。流行のジャケット&スラックスにあわせての生地選びがスタートになりました。
目指す先は「ロイヤルブルー」でしたので、なんとかH様の感性を刺激しなくてはなりません。目のこえたH様に見合う生地をと思いご提案したのは、「SCHOFIELD
& SMITH」の「LIGHTWEIGHT SILK JACKETING」というバンチブックでした。英国より空輸で運ばれてくる上質なジャケット用生地のコレクションです。
コレクションの中からH様が選ばれたのは、ベースに綾織りを使用した濃紺とロイヤルブルーの千鳥格子(変形)でした。Super120’Sのウール45%にシルクを55%も混紡した贅沢品です。55%のシルクの威力は凄い光沢感を実現していました。
選ばれたラインは人気の高い「Congress」(Minimal Sartorial Line)。
デザイン面では、ピークトラペルのシングルフロント釦2個、胸箱ポケット、腰ポケットにはアウトポケットにフラップを付けました。背は運動量を考慮したアクションプリーツと背バンド付き。前回オーダー頂いたお気に入りのジャケットと同様のデザインです。衿幅を前回より広く9cmに指定されました。
上記のジャケットにあわせてのスラックス用生地は、ワールズビスポークのオリジナルバンチブック「RICHIESTA」よりウール56%、リネン44%のグレイッシュなライトブルー(ヘリンボーン)を選ばれ、シルク混のジャケットとの異素材感を楽しまれる事になりました。こだわりとオリジナリティーさではトム・フォードを超えてしまったのではないでしょうか…。
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通常でしたらここで終わるところですが、H様は違いました!
ご来店の際に店内に陳列のジャケット用生地で記憶に残った生地があり、後日TELで連絡を頂き取り置きを依頼されました。その生地は「ドーメル」のビンテージで一見無地に見えますが、タテ糸(黒)、ヨコ糸(ロイヤルブルー)を部分的に引きそろえる事で格子を表現したウール100%の生地でした。
ここではトレンド性の高いWジャケットでご注文頂きました。
フロント釦6×2のピークトラペル、胸箱ポケット、腰アウトポケット。袖釦を5個に
指定されました。釦は茶の貝釦を選ばれAMFステッチを0.7cmに指定される等、随所にこだわりのエッセンスをプラスされました。
H様の服に対する哲学には、いつも敬服してしまいます。影響もとても大きいものがあります。
一番最近のH様は、初めて仮縫い付きのフルオーダーでLinen100%のスリーピースをオーダーして下さいました。
H様、いつもオーダーして頂きまして誠にありがとうございます。
今後も宜しくお願い致します。
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<OHKAWA> |
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