洗練されたノーフォークジャケット

今回ご紹介するH様は、全国展開している某レディースブランドの社長様です。ご自身で会社を立ち上げられた方ですので、貴重な体験談やタメになるお話をいつも楽しく聞かせて頂いております。また非常にファッション感度が高く、他店でご購入された商品を拝見してもさすがに目の付け所が違うといった印象の方です。(私のような若輩者が同業界の大先輩に対して失礼な言い方ですが…。)

そんなHさまが『ワールズビスポーク』に初めてご来店されたのは9月の下旬でしたが、今回早くも3着目のご注文を頂きました。(この他にシャツのご注文も頂いております。)

前回の2着はスリーピースでのご注文したが、今回のご希望はゴルフに行かれる時やカジュアルめな服装での出勤時にお召しになれるジャケットということでH様から「ノーフォークジャケットは作れますか?」というご要望でした。(『ノーフォークジャケット』は19世紀から20世紀にかけてイギリスで狩猟やゴルフの際に使用されたスポーツジャケットです。)

ワールズビスポークでは、これまでフルオーダーでノーフォークジャケットをご注文頂いたことはありましたが、パターンオーダーでは初めてです。

そこで急遽工場に電話して、ノーフォーク用の型紙を起こすことになりました。
選ばれた生地は、スコットランド製の『ROBERT NOBLE(ロバートノーブル)』。カントリージャケットによく合いそうな、やや大きめの千鳥格子なのですがカシミアが10%混紡されているため、スコットランド製にしては柔らかく上品な印象を与える生地です。ちなみにこの生地は、H様がお作りになられた直後に品切れになってしまいました。さすがH様、お目が高い!

次はデザインですが、H様は普段はモードよりのスタイルがお好みのようですので『都会的なノーフォークジャケット』のイメージで!!

『背バンド』と背中の両脇に『アクションプリーツ』を付けボタンは黒の『革ボタン』に。胸と腰の『アウトポケット』は10種類ある中から『フラップ&プリーツ&ボタン付き』のものをお選びになられました。裏地は黒のドット柄。表地と対照的な上品な水玉柄が、千鳥格子をより一層引き立てています。

そして完成したのが画像のジャケットです。 通常のノーフォークジャケットですと、どうしても野暮ったくなりがちですがH様のセンスが活かされた、非常に洗練されたジャケットが出来上がりました。完成したジャケットを見て、あまりのカッコ良さに私も大川もノーフォークジャケットが欲しくなってしまいました(笑)

H様、次回も楽しいお話を聞かせて頂けることを楽しみにお待ちしております。
                               《 MORI 》