【 グレンチェックスーツの着こなし 】

今回ご紹介するY様は、元ワールズビスポークスタッフの大学の後輩さんです。
実は、この画像のスーツは去年の11月にご注文いただいたもので、本当はもっと早くHPに掲載させていただきたかったのですが、Y様はお仕事がお忙しい方なので、だいたいいつも出来上がったスーツはご自宅にお送りさせていただいているのです。そのため、今までお召しになられた姿を拝見したことがありませんでした。で、先日新しく春夏物をご注文にご来店された時に、このスーツをお召しになられていて、スーツはもちろん、コーディネートがとても素敵でしたのでお願いして撮影させていただきました。
今回のご希望は『 トレンド感があり、女性ウケがよく、なおかつお仕事で着られる一着 』とのことでした。

店内のサンプルスーツをいくつかご覧になられて、その中からグレンチェックのスーツを気に入られたので、バンチブックの中からグレンチェックのものをいくつかピックアップしたところ、Y様の御眼鏡に叶ったのはシルクが17%混紡されていて上品な光沢がある国産生地でした。
通常のグレンチェックですと、元々カントリー由来の柄ですので野暮ったくなりがちですが、こちらは上質なシルクを使用しているため、よく見ると地の色の白い部分が上品な光沢のおかげでややシルバーがかって見える、洗練された印象の生地です。(画像ではイマイチ伝わらないのが残念ですが…。)

Y様はこれまでほぼ同じご寸法でお作りいただいており、生地の色柄によってサイズの微調整や、ポケットや裾口のデザインをさせていただく程度です。今回もいつもどおり『 ボタン位置の調整 』や『 肩パットは通常のものよりも薄い3mmのものを使用 』、『 袖を細くする 』などのご指定をいただき、デザインは、モダンブリティッシュスタイルを意識して『 スラントポケット 』、『 ラペル巾はナローな7.0cm 』を選択してシャープな印象に。

いかがでしょうか?

上質な生地とシャープなデザインがあいまって、グレンチェックの野暮ったさをまったく感じさせない、ビジネスシーンに違和感なく使える一着に仕上がっていると思います。特筆すべきは、このY様のVゾーンです。5/24のブログでもご紹介した【 グレンチェックのスーツ 】×【 ドットのネクタイ 】の方程式を実践されていて、カラーコーディネートも白と黒のモノトーンだけでトータルコーディネートされているため、ストイックで洗練された着こなしになっています。
Y様は「黒のネクタイがこれしかなかった。」と謙遜しておられましたが、何気なく選んだアイテムでカッコいいコーディネートになるというコトはとてもセンスが良いということです!

ちなみに、ご来店時にご注文いただいた生地は『 葛利毛織 』のモヘア混でこちらも上品な光沢があり、今シーズンのトレンドである明るめのネイビーのシャドーストライプで、とても仕立て映えしそうな生地でした。このスーツでY様がどんなコーディネートを見せてくれるのか楽しみです。

Y様ありがとうございました。次回ご来店の際は、ぜひ今回新しくお作りいただいたスーツをお召しになってお越し下さい。

                                   《 MORI 》